「リポソーム」化とは?化粧品での技術やメリットをわかりやすく解説します

ライター:おゆきまる

最近よく耳にする「リポソーム」や「ナノカプセル」。美容成分を丸くて小さいカプセルの中に閉じ込めるような技術…というところまではなんとなく知っているのですが、なぜリポソーム化やナノカプセル化するのか、そうすることによって何が起こるのか。なぜ浸透力が上がるのか。説明できなかった私が、化粧品の製造を行う企業(匿名希望)さんにお話しを聞いてきました。

「リポソーム」っていったいなに?「ナノカプセル」と違うの?

リポソーム(Lipo-Some)とは、直訳すると脂質(油)の小さい物質…というような意味になります。Lipoは脂質、Someは生物学用語で日本語に変えると「●●体」の「体」のような意味を持ち、細胞など小さな物質を表す際に使われるそうです。

リポソームとは

その名のとおり、リポソームはレシチンなどのリン脂質でできた何層にもなるカプセルの中に有効成分を閉じ込めて、人の体の中に確実に届ける技術のことを言います。もともとは医療分野で薬を体内に届けるために開発された技術でしたが、現在では多くの化粧品にも採用されるようになりました。特に、水溶性の有効成分は肌の奥に届けにくい性質があるため、このような技術はとてもありがたいわけです。

リポソームの構造

レシチンは人の細胞膜をつくる成分で皮膚と親和性が高くとても安全な成分です。そのレシチンで包み込み、大事な有効成分を肌の奥に持ち運んでくれるシステム「リポソーム」なのです。

「ナノカプセル」とどう違うの?

実は、技術は「ほぼ同じ」なのです。しかし、「リポソーム」というテクノロジーの名前を使うには、多くの臨床試験を経て「本当にすごく浸透していて、有効成分がここまで届いています」という証明をせねばなりません。多額の費用を投資することになり、単価の安い化粧品ではそのような工程をふめないメーカーが多いというのが現状なのです。リポソームと似たようなことをやっていますが、浸透したかの実験データはありません、という商品に「ナノカプセル」という表現が使われているということを知っておきましょう。信頼できる化粧品メーカーの商品なら、機能は同等と考えて問題ないと感じます。

 

リポソーム(ナノカプセル)化、2つのメリットとは?

リポソームは浸透のためのテクノロジーですが、なぜ浸透するのか、そして浸透以外のメリットは?詳しく解説します。

1)肌の奥までゆっくり有効成分を浸透させる

肌の表層はラメラ構造といって、水と油が混ざり合った幕のような状態になっています。これがバリアの機能を果たしていて、体の中に異物が簡単に入り込まないようにしているのです。わかりやすい例で言うと、多くの毒物や細菌は触るだけでは害がなかったりしますよね?しかし飲んだり傷口に触れると簡単に侵入し体に影響を及ぼしてしまう。皮膚は常に私たちを守ってくれているのです。

その代わりに、化粧品の有効成分も肌の奥までしっかり届きにくい。肌の表面で活躍する保湿成分ならそれでもよいのですが、ビタミンC誘導体など肌の奥でチカラを発揮するものは肌の奥に届かなければ望んでいる効果を期待できないのです。カプセル化することで、そのような美容成分を肌の奥まで届けることができるのが大きなメリットです。

リポソーム・ナノカプセルの浸透テクノロジー

カプセルは何層もの構造になっていて、肌の奥に浸透に合わせて1枚ずつ外側から溶けて剝れてゆきます。肌の奥に届くころに、内部にある有効成分が外に出てきて肌に作用するという仕組みになっています。

2)劣化しやすい不安定な成分を新鮮な状態で保つ

有効成分の中には酸化で劣化しやすいものもあります。「誘導体」という形にしているものは肌に触れた時点で誘導体ではなくなり、劣化し始めます。ビタミンCやE、Aなどは誘導体になっている美容成分として有名ですね。そのような劣化しやすい成分は、肌の奥に届くころには幾分かは変性してしまっていることが考えられるのです。せっかく高価で優秀な成分なのに…仕方がないとはいえもったいないですよね。

しかし、カプセルの中で守られていればその心配もありません。配合した状態の新鮮なままで肌の奥まで届けられるわけです。カプセルは、浸透しやすくしながら中身が劣化しないように保護もしてくれるのです。

カプセル化したビタミンC誘導体APPS・フラーレンってすごい

ビューティ―モールの主要成分であるフラーレンとビタミンC誘導体APPS、ビタミンE誘導体TPNaをカプセルの中に入れて肌の奥に届けるとどうなるんだろう…そんな風に思いませんか?この浸透テクノロジーを採用した新しい商品に期待し、ワクワクしています。今回はさらに、年齢肌を守って保湿してくれるセラミド5種類もカプセルに入っているとのこと…。発売が楽しみですね!

毎回の新商品に対してそうですが、ビューティ―モールの化粧品はパッケージや広告を控えめに原料原価の高い構成になっていることが推測できます。美容通の目にとまること間違いなしですね。

フラーレン美容液がリニューアルして発売(モイストセラムFCE)


元祖フラーレン美容液!ビューティーモールで最も人気のフラーレン美容液がCICA、カクテルナノセラミド、ビタミンC、ペプチド(マトリキシル3000)などの厳選した成分を独自黄金比率で配合。よりマイルドに毎日お化粧水感覚でお使い頂ける美容液。パワーアップして新登場

下記の通り、ナノカプセル(リポソーム化)技術を用いた商品を多数取り扱っております。

【グリセリンフリー】APPS+E(TPNa)ローション【フラーレン・5セラミド(ナノカプセル)・5C 100ml

FCEセラム【APPS1%・TPNa2%】30ml

モイストセラムFCE【フラーレン美容液】

FCEセラム【グリセリンフリー】

モイストフラーレン×レチノールナノカプセルクリーム 【レチノールをリポソーム化フラーレンにてリポソーム化】

モイストフラーレン×VCIPナノカプセルアイクリーム

オールインワンラメラリッチジェル

 

 

この記事を書いた人
 [おゆきまる]

日本スキンケア協会 スキンケアアドバイザー
兵庫県姫路市出身、東京在住。元化粧品メーカー勤務、ビューティーモールの化粧品が大好きな40代兼業主婦、美容ライター。自由に独自の視点から楽しいスキンケア法をお届けしてゆきます。皆様の日々のお手入れの参考になれば幸いです。
趣味:
スノーボード、温泉(温泉ソムリエ資格保有)

※記事の内容は個人の感想になります、ご了承くださいませ。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

関連記事-こちらもどうぞ

  • 記事はありませんでした
ページトップへ▲